独立前にしておいたほうがいい3つのこと
ダニエル・ピンクの『フリーエージェント社会の到来』という本に書かれているように、これからの時代はフリーランスとして働くことが主流になってくるという考えを持つ人も多いようですが、いまだにフリーランスの社会的地位や信用力が低いのは確かです。なので、信用力のある独立前にやっておいたほうがいいこともあります。
その1 クレジットカードをつくる
仕事用のクレジットカードをつくる予定の人などは独立前につくっておきましょう。独立したばかりの個人事業主は審査に通りにくいと言われています。
フリーランスになるとクレジットカードを使う機会も増えるので、独立を機にポイントがお得にためられるカードを調べて、新しくつくっておくと良いかもしれません。
私の場合はアメックスのANAカードを使っています。ANAで出張に行く機会も多いので、1〜2年もすれば夫婦で旅行に行けるくらいのマイルが貯まります。
その2 住宅ローンを組む/新しい家を借りる
家を購入する予定の人は、独立前にローンを組んでしまいましょう。独立後だと、最低2年間確定申告でしっかり利益を出し、たっぷり税金を払った後でないと住宅ローンの審査に通らないと言われています。
ただ、独立前に住宅ローンを組むというのはどうなのでしょうか。独立後は思ったように収入があがらない可能性もあるので、あまり無理のないローンに留めておいたほうがいいと思います。
賃貸であれば、独立後に十分な収入を得られなくても、最悪、家賃の安い家に引っ越せばいいのです。
ただ、賃貸も借りにくいという話も聞いたことがあります。私の場合は独立後も賃貸の審査に落ちたことはありませんが、フリーランスの人では審査に落ちた経験のある人もたくさんいます。
今は家を借りる場合、保証会社をつけるケースが多いので、ブラックリストにでも載っていない限り、フリーランスだからといって審査に落ちやすいということはないような気がしています。ただ、確定申告書のコピーの提出等は求められるので、あまりに所得が少ないと敬遠されるかもしれません。だから、確定申告時になんでもかんでも経費として計算し、頑張って所得額を少なくしすぎるのも問題です。
その3 結婚する
フリーランスは結婚相手として人気がありません(笑)。結婚したいと言ってくれる人ができても、相手の親が難色を示す可能性もあります。
なので、結婚願望が強いのなら独立前にしておくべきかもしれません。ただ、結婚した後に独立しようとすると、男性の場合は奥さんに反対されることも多く、反対されなくても奥さんに心配をかけてしまいます。独立してから結婚した場合は、これらの問題が生じることはありません。
女性の場合は、フリーランスで独立するときに旦那さんから反対されるというのは聞いたことがありません。旦那さんが会社員で生活費を稼いでくれているなら、独立するのにかなり理想的な状況です。
この3つが、一般的に言われる独立前にしておいたほうがいいことです。私の場合は、計画的に独立したわけではないので、なにひとつ済ませていませんでした。
アメックスのANAカードは、空港によくいる「アメックスに入りませんか?」と声をかけてくる人に「自営でも入れますか?」と聞いたら大丈夫とのことなので入会しました。審査が厳しいカードだと難しいのかもしれませんが、アメックスのANAカードはとりあえず大丈夫だと思います。
自宅は今も賃貸です。とくにマンションを購入する予定は今のところありません。私としては子供が生まれるとか、奥さんから強く熱望されるとかでないかぎり、マンションを購入することはないと思います。賃貸なら事務所兼用ということで、ある程度の割合を経費換算し、節税もできますし。
結婚も独立後にしました。奥さんの両親も自分で商売をやっていたこともあってか、特に反対とかはされませんでした。
フリーランスは不安定だから結婚するべきではない、とすら言う人もいます。
私の考えはまったく逆です。フリーランスだからこそ結婚すべきだと思います。例えば相手が同じように自分で事業をやっている人なら気持ちも理解し合えますし、片方の仕事が不調な時期でも、もうひとりの収入があれば大丈夫です。むしろ、1〜2年は収入が低くなっても、ステップアップのために大学院に行くとかの選択もできるわけです。
結婚相手が会社員だったとしても、会社員は安定的に収入がありますから、フリーランスの結婚相手として最適とも言えます。ただ、フリーランスとして働くことに理解がある人がいいと思います。フリーランスだと、仕事が立て込むと深夜まで仕事をしていることはしょっちゅうですし、逆に平日の昼間にプラプラ買い物に行ったりもする。会社員の人から見ると、そういう生活は理解しがたい部分もあるようです。