実は簡単?フリーランスの確定申告のやり方
「確定申告は本当に大変」とフリーランスの人が言っているのを、よく聞くかと思います。私も個人事業主時代の5年間は自分で確定申告をしていましたが、今は便利な会計ソフトが出ているので、最初にちゃんとやり方さえ学べばそれほど大変な作業ではありません。しっかりやれば、源泉徴収された税金がどっさり還元されるので、手を抜かずにきちんとやりましょう。
青色申告を選択しよう
個人事業主の確定申告には、白色申告と青色申告があります。白色はお金を支払ったときや受け取ったときに帳簿に記入する方式(単式簿記)で、青色は支払いや請求が確定したときに帳簿に記入する方式(複式簿記)です。
クリエイティブ系のフリーランスであれば、ギャラが口座に振り込まれたときに帳簿に記入するのが白色、請求書を発行した日付で記入するのが青色と思っていただければ分かりやすいかもしれません。
会計ソフトを使えば、どちらも手間はそれほど変わらないので、青色申告を選択することをおすすめします。白色は所得控除が10万円しかないのに対し、青色は65万円もありますから。「控除」とは所得のうちの一定額を差し引いて税金額を計算するものです。例えば所得(年収)が500万円の人が青色申告を選択すれば、その500万円から65万円を引いて税額を計算することになります。
確定申告のやり方はこの一冊を読めば大丈夫
本屋に行って青色申告の本を手にとってみると、すごく難しそうで「やっぱり青色申告やめようかな…」と思うはずです。
確定申告の本は、ほとんどが無駄に小難しく解説しています。それらの本は正直読む必要はありません。
フリーランスが確定申告のやり方を学ぶなら、この一冊を読んでおけば大丈夫です。
フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。
- 作者: きたみりゅうじ
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
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この本を読めば、青色申告のやり方もわかります。フリーランスができる節税対策もだいたいわかります。とても分かりやすく書かれている本なので、本当におすすめです。
クラウド会計ソフトを使おう
私の場合、個人事業主時代は「やるぞ!青色申告」という会計ソフトを使っていて、法人化の際にクラウド会計ソフトの「マネーフォワード」に切り替えました。
両方使ってみた感想で言えば、クラウド会計ソフトのほうが使いやすくておすすめです。しかも、自動振り分け機能もついているので、手間がかなり省けます。
パッケージソフトは、そもそもMacで使えるソフトが非常に少なく、どれもあまり評判がよくありません。その使いにくいソフトを使うか、会計用にWindowsを買うかしか以前は方法がなかったので、Macを使っているフリーランスにとってクラウド会計ソフトの登場は画期的なできごとです。
Windowsを使っている人なら弥生会計等の評判の良いパッケージソフトがあるので、そちらを使ったほうがコストは抑えられるかもしれません。クラウド会計ソフトを月々1000円くらいかかるので、2〜3年使えばパッケージソフトを買ったほうがお得です。
ただ、パッケージソフトはデータのバックアップをとったり、パソコンを買い換えるたびにインストールし直す必要があります。
また、クラウド会計ソフトには、税理士もアクセスできるというメリットがあります。勘定科目の振り分け等がよく分からないときは、適当に振り分け、コメント欄に税理士へのチェック依頼を入れておけば、後は税理士が正しい振り分けに処理しておいてくれます。これもかなり便利です。
週に15分程度の処理の時間をとろう
確定申告が本当に大変と嘆いているフリーランスの人は、一年間まったく会計処理をしていないから、申告期限の間際になって大変になるのです。しかも、一年に一回しか経理処理やらないから、やり方も忘れてしまうのでイチから学び直して……ということになっています。
私も独立当初はそんな感じでしたから、そういう状況になってしまいがちなのはよく分かります。でも、週に1回、もしくは2週間に1回だけ会計処理の時間をとるだけで、格段に楽になります。定期的にやることで、勘定科目の振り分け方なども忘れないので素早く処理できます。
週に1回、会計処理をする時間を決めておきましょう。私は土曜の朝にやることにしています。1週間分の領収書等をファイルに貼って、会計ソフトに入力するだけなので15分程度で終わります。これを毎週やっておくだけで、確定申告が楽になります。
確定申告は毎年2月中旬から3月中旬の間にしなくてはなりませんが、この時期に仕事が立て込む可能性もあります。そうなったときに、確定申告に時間をとられ、仕事に全精力を注ぎ込めないような事態になることは避けなければいけません。
最初は苦労するかもしれませんが、慣れてしまえば確定申告など大したことはありません。クラウド会計ソフトを利用したり、定期的に会計処理の時間をとったりすればなんの問題もありませんので安心してください。