フリーランスって実際どうなの?

フリーランスとして独立すること、働くこと、生きることについて。

フリーランスが写真撮影をするなら、揃えておきたいカメラと機材一式。(その1)

ライターやデザイナー、ディレクター、プランナーといった職種では今、自分で撮影をする機会も多いものです。時間や予算の都合でカメラマンに発注できないケースや、カメラマンに発注するよりも自分で撮ってしまったほうがイメージ通りの写真をすんなり撮れる場合があることが主な理由です。

また、撮影をちょくちょくやっていると、それを見た人から「撮影だけやってくれませんか」と依頼をもらえて、良い小遣い稼ぎになったりもします。

ただし、会社で機材を購入してもらえる会社員と違って、フリーランスは撮影機材を揃えるのも当然自腹です。経費計上できると言っても自分の懐からお金が出ていくことには変わりないので、できるだけ機材への投資費用は抑えたいところです。

今回は、自分で撮影も手がけたいと思うフリーランスの方なら揃えておいたほうがいい機材をひと通りご紹介します。私は10年以上の撮影歴があり、仕事でも撮影する機会の多いので、ぜひ参考にしていただけたらと思います。

カメラ本体は入門機でも十分。もしくはAPS-Cのフラッグシップ機を

今の一眼レフカメラは入門機でも十分に高画質です。なので、おすすめはキャノンかニコンの一眼レフ入門機です。今はミラーレスカメラを仕事で使用する人も増えてきましたが、ミラーレスはレンズが高いので、レンズをいくつか揃えると結構な投資額が必要です。一眼レフカメラでも入門機なら軽量なので、ミラーレスとそれほど差がありません。コスパを考えたら、一眼レフカメラの入門機を選ぶべきだと思います。

また、カメラを本格的にネットなどで調べだすと、「いい写真を撮りたいならフルサイズのカメラで」という意見をよく目にするかと思います。フルサイズカメラについての説明は割愛しますが、簡単に言うと「価格が高くて画質がいいカメラ」です。フルサイズを購入しようとすると、カメラ本体だけで15万〜30万くらいの投資は覚悟しなくてはなりません。

正直なところ、ポスターで使うような大きな写真の撮影をするプロカメラマンでもない限り、フルサイズは必要ありません。仕事で使う機材なら投資した分の回収も考えなくてはいけませんし、なによりフルサイズのカメラは超重いので機動力が落ちます。カメラだけ持って撮影に行くのならいいのですが、デザイナーやライターなどの職種ならパソコンや資料など、他の荷物も持っているもの。それらに加えてフルサイズのカメラを持つとなると、重すぎて嫌になりますし、最悪身体を痛めたりします。

なので、専業のカメラマンでもない限り、APS-C(フルサイズよりセンサーサイズが小さい分、画質が劣ると言われている)のカメラを使えば十分ですし、APS-Cのなかでもできるだけ軽量でコスパのいいカメラを使いたいものです。私のおすすめはキャノンの入門機であるEOS Kissシリーズです。画質が十分な上に超軽量。私もEOS Kiss x7を現役で使っています。

x7は少し古いモデルなので、今買うならx9、もしくはx9iを買っておいたほうが良いかもしれません。

とは言え、「入門機を使っていたら恥ずかしい」「クライアントが気難しい人だから、EOS Kissを使うのはちょっと」と思う方もいるかと思います。その気持ちは十分にわかりますし、そう考えるのはナンセンスなことではありません。営業マンがスーツを着るように、カメラマンにもお作法として「プロっぽいカメラ」を使うことを雰囲気的に求められる現場というのは確かにあります。

そういう現場用にちゃんとしたカメラを用意しておきたいという方は、プロカメラマンもよく使用しているAPS-Cのフラッグシップ機をおすすめします。キャノンで言えば、7D MarkⅡです。この7D MarkⅡも私は使用していますが、かなりゴツいボディです。「プロっぽい」と思わせるには、十分な大きさがあります。当然、その分重いのですが、APS-Cはフルサイズよりもレンズが軽いので、機材一式を持って移動するとなると、フルサイズよりは随分軽くなります。

文量が多くなってきたので、ここでいったん終わりにします。次回以降で、レンズやその他の機材について紹介します。