フリーランスって実際どうなの?

フリーランスとして独立すること、働くこと、生きることについて。

「フリーランスはいくら稼げるのか?」という問いは無意味。会社員とは比ではない収入格差が生まれる。

フリーとして独立するか否かで迷っている人にとって、最も気になるポイントは「フリーになった場合の収入」だと思います。生活できるだけの収入を得られるのか? と不安を感じている人が多いのではないでしょうか。

結論から言うと、フリーランスの収入には大きな差があります。例えば、同じフリーのデザイナーでも、年収が2000万ある人もいれば、200万に届かない人もいます。それは、コピーライターやカメラマン、プログラマーなども同様です。

給料にあまり差がつかない会社員とは別世界

会社員の場合、社内の同期と給料で2倍、3倍と差が開くことはまずないと思います。「●●さんにやってほしい」とクライアントから指名が入る人も、仕事のクオリティが低くて全くダメダメな人も、給料差はある程度のレンジ内に収まるものです。仕事量もだいたい同じくらいになるよう、会社のほうで調整してくれます。

フリーランスの場合、当たり前ですが、仕事量が平等になるように発注がかかるわけではありません。あるクライアントが三人のフリーランスと付き合っているとしたら、まずは一番優秀な人(Aさんとします)に打診します。スケジュール等の関係でAさんが断った場合、二番目に優秀なBさんに打診します。三番目のCさんに仕事が回ってくることはほとんどありません。

この三人が、他のクライアントでも同じような評価を受けているとしたら、Aさんはいつもたくさんの仕事を抱え、Cさんはいつも仕事がない、という状態になります。当然、収入差も大きくなります。

高収入の人のほうが少数派

フリーランスになっても全然食えないよ」と言っている人がいます。それはそう言っている人、もしくはその人の知り合いのフリーランスの稼ぎが少ないだけの話です。

たっぷり稼いでいる人は稼いでいます。しかし、しっかり稼いでいる人よりもあまり稼げていない人のほうが多いと思います。だから、「今の時代はフリーになっても稼げない」という噂が立つのだと思います。

お笑い芸人はものすごい収入格差があります。下積み芸人は月収が5万だったりするのに、ダウンタウンとかの大御所クラスだと何億円も年収がある。ほとんどの人が生活すらままならない収入のなか、少数の勝ち組芸人が莫大な年収を得ている。フリーランスで何億も稼ぐのは無理ですが、芸人同様に、少数のフリーランスがたっぷり稼ぐ一方で、多くのフリーランスが低収入に陥っているのです。

できることは、生活費を抑えておくことだけ

独立前にいろいろ考えても、独立後にいくら稼げるかはわかりません。運もありますし、結局は独立してみないことには独立後の年収はわからないのです。

独立を決めた人ができることは、できるだけ生活水準を下げておくことくらいです。できるだけ家賃の安いマンションに住む、食事は自炊できるようになっておく。生活費を抑えれば抑えただけ、独立後に思ったように収入がなくても粘ることができます。生活コストが高いと、独立してすぐに仕事が軌道に乗らない限り、たちまち貯金が尽きてしまいます。そうなったら急いで就活し、会社員に戻らなくてはなりません。

独立後の収入についてグジグジ悩んでいても、無駄な時間を過ごすだけです。独立を決めたなら、生活費の切り詰められる部分を洗い出し、あとは会社員時代以上に頑張るだけだと思います。