フリーランスって実際どうなの?

フリーランスとして独立すること、働くこと、生きることについて。

フリーランスも“飽きない”ことが大切。3年続けられれば大丈夫なんていうのは大嘘。

「商いは飽きない」というような言葉もありますが、フリーランスとして長年活躍し、きちんと生計を立てていくためには“飽きない”ことが超重要です。

誰でも独立した当初はフレッシュです。仕事へのモチベーションも高いですし、新しいスキルや人脈にも貪欲でしょう。しかし、何年もしてくると、多くの人はフレッシュ感を失います。いい意味で“落ち着き”や“頼りがい”が出てくるのはいいことですが、フレッシュ感を失う=輝きを失うというケースがほとんどです。

よく、独立して3年続けられれば大丈夫とか、5年でほとんどの人が廃業するけど、逆に言えば5年持てば安泰とか言う人がいますが、全くそんなことはありません。

むしろ、3年経ったくらいからが一番危ないです。フリーランスとして“慣れ”が生まれ、ついつい惰性で仕事をしがちになります。本人に自覚はありませんが、そうなってしまうとスキルやセンスが次第に時代遅れになったり、周りの人に「以前に比べて、あいつは最近イマイチだな」と思われてしまいます。

会社員だと仕事がマンネリ化しないように、会社の人事異動制度があったり、上司がいろいろと対策をしてくれたりするのものです。しかし、フリーランスでは、誰かがあなたの輝きが失わないように頑張ってくれることはありません。

では、どうすれば飽きずに、輝きを失わずに仕事を続けられるか。今日はそのへんの私の考えを書きます。

常に新しいクライアンとの仕事をし続ける

定期的な収入が見込めるクライアントを見つけて独立するフリーランスも多いのですが、そういうフリーランスこそ危険です。いつも同じ仕事をしているのは楽だし、安定した収入もある。人間は自分に甘く、できれば怠けたい生き物なので、そういう状態になると向上心がなくなります。

しかし、いつかはその定期仕事はなくなります。永遠に続く仕事はありません。3年、5年とその定期仕事をメインにやっていた人は、すでに輝きを失っていたり、スキルも退化していたりします。そうなると、新しい仕事を獲得するのも難しい。フリーランスを廃業することになります。

フリーランスとして生き残っていくためには、どんなに安定的な仕事を持っていようとも、常に種蒔きをして、新規の案件を獲得し続けなければなりません。どんな恵まれた状況にあっても“慢心”してはいけないのです。

新しい分野の仕事に挑戦し続ける

同じような仕事ばかりしていると、どうしてもマンネリ化します。新しいジャンルの仕事、新しい業界の仕事にチャンスがあれば挑戦し続ける姿勢がフリーランスには必要です。

私自身も、元々は紙(雑誌)の企画・ライティングをしていましたが、今では紙でもさまざまものをやりますし、Webや動画の企画・制作もやりますし、キャンペーンの企画等、さまざまなことを手がけています。

もし新人の頃と同じように、雑誌の仕事だけをやっていたらどうなっていたでしょうか。雑誌業界がきつくなっている今、収入的にもかなり厳しい状況になっていたと思いますし、どこかのタイミングで仕事にも飽きて惰性でこなすようになっていたかもしれません。そうなると仕事の依頼も少なくなるでしょうから、廃業していたかもしれませんね。

フリーランスは常に危機感と共にある

引退するときまで、フリーランスは常に「進化」や「変化」を求められるのだと思います。それはつらいことかもしれませんが、そんな境遇を楽しむくらいの気持ちでないと、フリーランスとして生きていくのはきついです。

ただ、それはフリーランスであろうと会社員であろうと本当は変わらないと思います。同じような仕事ばっかりやって、「前と同じやり方でいいや」っていつもルーティンで仕事をこなしていたら、会社員であっても成長は望めないし、今の時代は出世も難しいでしょう。

逆に言えば、いつも危機感と向き合わざるをえないのも、フリーランスでいることのメリットと言えるかもしれません。フリーランスとして生きていくのは大変かもしれませんが、会社員としてなんとなく過ごしてしまい、年齢を重ねてからリストラに合ったり窓際族に追いやられてしまったりするよりも幸せではないでしょうか。