フリーランスって実際どうなの?

フリーランスとして独立すること、働くこと、生きることについて。

フリーランスに必要なスキルを磨くのに学校に行くべきか?

「カメラマンになりたいんですけど、まずは写真スクールに行くべきですかね?」とか「デザイナーになるには、やっぱりデザインの専門学校に入らないとダメですかね?」と、これまでに何度か質問されたことがあります。

たしかに、専門職に就きたい、専門職としてフリーランスになりたいって思ったら、まず初めのアクションとしては「学校に行く」というのはハードルが低い手です。お金さえ支払えば、喜んで迎え入れてくれます。

ただ、学校に行ったからといってカメラマンとして就職できたり、ましてやフリーになれるわけではありません。写真のスクールに通っても教えてくれるのは、写真の本(入門書)に書かれている內容とほぼ同じです。一緒に写真を楽しむ仲間をつくるという目的ならスクールに通うのもいいと思いますが、プロを目指す人が通ってもあまり意味がないと思います。

なんとかして業界に就職してしまったほうがいい

そういうスクールは授業料も結構高額ですし、授業に通っている時間ももったいないので、私はなんとかして業界の会社に就職してしまうことをおすすめします。コネを使ってでもいいですし、人手が足りなくてしょうがない会社を見つけて求人に応募するのもいいでしょう。どんなに小さな会社でもいいですし、多少ブラックな会社であってもしょうがないと思います。そこで数年働けば、その後はいろんな選択肢が生まれます。

私にしても、最初に就職したのは還暦間近の社長と二十代の社員が二人しかいない編プロでした。仕事は激務で給料は激安(月給16万円/残業代・福利厚生なし)でしたが、当時はブラック企業なんて言葉もなかったので、「まあ、こんなもんかな」くらいに思っていました。

編プロなので出版業界で社会人になったわけですが、数年働いた後に広告業界に移り、その後独立しました。選り好みしなければ雇ってくれる会社は必ずあると思うので、スクールに通うくらいならどこかに就職してしまったほうがいいと思います。

勉強も大切だが行動のほうがもっと大切

「勉強すること=目標に近づくための努力」と信じている人は多いのですが、勉強だけしていてもあまり意味がないケースもあります。クリエイティブな職に就きたいという場合がまさにそうで、勉強だけしていてもしょうがないのです。業界に就職できるよう行動を起こしたり、自分で作品をつくってみたり、そういう努力が必要です。

デザイナーになりたいと思うのなら、デザイン事務所にどんどん履歴書を送りながら自分でデザインの勉強をする。カメラマンになりたいのなら、スタジオに履歴書を送りながら、自分で本を読んで勉強し、写真をたくさん撮る。そんなやり方がいいのではないでしょうか。

正直、写真学校やデザイン学校、編集の講座などに通うのは安易な選択だと思います。もちろん、通ってマイナスになることはないと思いますが、学校に通って満足するのではなく、それ以外にも自分で努力していくことが大切です。