フリーランスって実際どうなの?

フリーランスとして独立すること、働くこと、生きることについて。

クラウドソーシング頼みで独立するのは危険。

フリーランスの強い味方になるという話だったクラウドソーシング。ランサーズなどが有名どころです。サイトを覗いてみるとフリーランスを募集中の仕事が多数掲載されています。

ただ、クラウドソーシングが世に出てきてだいぶ時間が経ちましたが、私はいまだにクラウドソーシングで収入を得ているというフリーランスに会ったことがありません。

掲載中の案件のギャラはお小遣い程度ばかり

ランサーズを見ていると、ほとんどの案件はギャラが安く、しかもコンペ形式です。デザインやコピーをみんなで提案し、クライアントが気に入ったものをチョイスし、採用された人だけが安いギャラをもらえるというもの。

こんなんでは、とてもではないですか、フリーランスの生活を支えるものにはなりません。ランサーズなどは「フリーランスの味方です」「フリーランスとして働く人をもっと増やしたい」みたいなことを言っていますが、現状は発注者とサービス提供者(ランサーズ等)だけがちゃんと得をするシステムでしょう。フリーランスがこれで生活費を稼ごうと思ったら、身体を壊すか鬱になってしまいそうです。

お小遣い稼ぎの副業ならいいかも

会社勤めをしている人などがお小遣い稼ぎをするにはランサーズはいいかもしれません。夜の暇な時間にロゴデザインをつくってみて提案してみる。採用されればラッキーという感じで気軽にやる分にはいいでしょう。

しかし、何度も言いますが、クラウドソーシングで生活費を稼ごうというのは無理があります。クラウドソーシングからの受注をあてにして独立するのは危険です。

発注側にとってもクラウドソーシングは微妙では?

また、ランサーズ等を見ていて思うのは、採用されている作品のクオリティがイマイチなことが多いということ。発注側がフィーリングで採用する作品を選んでしまっているので、きちんとブランディング効果や販促効果のあるものが採用されていません。(そもそもクオリティの高いものが提案されていないのかもしれませんが)

例えば、新店舗の店舗名(ネーミング)を考えるにしてもロゴを制作するにしても、本来はクリエイターが発注者から丁寧にヒアリングを行ない、きちんとブランディングや集客につながるものを考えていくものです。発注者の好みのものをただつくるのではなく、(発注者の好みを取り入れながらも)きちんと効果を発揮するものを考案するのがクリエイターの仕事です。ネット上に提示された簡単なオリエン要素をもとに考え、それを発注者が自分の好みだけで選んでいるようでは、まともな店舗名やロゴになるわけがないのです。


というように、私はクラウドソーシングについては否定派です。フリーランスとしてきちんと仕事をしていこうと思うのなら、クラウドソーシングではなく、別のルートでの営業を考えたほうがいいでしょう。