フリーランスって実際どうなの?

フリーランスとして独立すること、働くこと、生きることについて。

変な言い訳をして、フリーランスになることから逃げない

「会計処理や確定申告が面倒だからフリーランスにはならない」。こういうことを言う人が、私の知人で実際にいました。「俺はお前みたいにマメじゃないからさ、自分で領収書貼ったりできないからフリーにはならないんだよ」と…。こういうことを言う人は、考え方がだいぶズレていると思います。

会計も確定申告もたいした問題じゃない

「スパイクの手入れが面倒だからサッカー選手にならない」という人はいませんよね。

それと同じです。フリーランスとして独立するかを考えるときに、確定申告が面倒かどうかはどうでもいいのです。フリーランスとして生きていきたいと本気で思うなら、確定申告ぐらいどうってことありません。

サッカー選手もプロになれば、スパイクや練習着はチームでメンテナンスしてくれます。フリーランスだって、会計処理も確定申告も外注することができます。どうしても面倒なら、自分でやらなくたっていいんです。

変な言い訳をして逃げない

冒頭の変なことを言っていた知人は、おそらく、フリーランスでやっていく自信がないのです。だけど、「自分は自信がない」ということを認めたくないから、そんな変な言い訳をしたのでしょう。

フリーランスになりたいのに自分に足りないものがあるのなら、それはハッキリと認めるべきです。自分に足りないところがあるというのを認めることは辛いかもしれませんが、ちゃんと認めて、それを補う努力をしなければいつまで経っても前進することができません。自分の弱さから目を逸らし、「自分はイケてる」と思い込んでいてもなんの意味もないのです。

スキルなのか、人脈なのか、それともコミュニケーション能力なのか。自分に足りないものがあれば、それを頑張って補えばいいだけです。人脈が足りないなら、クライアントとなるような人と出会える場に積極的に出かける。コミュニケーションが苦手なら、バーにでも頻繁に行って知らない人と話す機会をたくさんつくる。方法はいくらでもあります。

会計処理や確定申告が面倒だったり、細かい作業が苦手な人なら、それを克服すればいいだけのことです。確定申告のやり方は本を読めば分かりますし、細かい作業を厭わない忍耐力は身につけようと思えば身に付けられます。というか、たかが会計処理ごときの作業から逃げているようでは、優秀なフリーランスにはなれません。いい仕事をするには、基本的に忍耐が必要ですから。

準備万端と思える日は永遠に来ない

ただし、フリーランスになる準備をいくら頑張ろうとも、独立に100%の自信を持てるときはやって来ません。

誰もが不安を抱えながら独立するのです。フリーランスの人も、会社を経営している人も、お店をやっている人も、独立するときは不安でいっぱいです。不安でもみんな独立したのです。

私としては、フリーランスになりたいならできるだけ早く独立するべきだと思います。「もうちょっとしてから…」と言っていると、あっという間に3年とか経ってしまいます。その3年の間に結婚したり、子どもが生まれたり、子どもが私立の学校へ通いだしたりしたら、ますます独立するのが怖くなります。

それに、フリーランスになりたいのに会社員としてダラダラと3年過ごすのなら、独立して四苦八苦しながら3年過ごしたほうが有意義だと思います。無目的に働いていても得られるものは少ないです。

独立したいのなら、してみればいい

私がフリーランスになったのは、以前所属していた会社が傾いて退社したからです。無職でブラブラしているときに仕事の依頼をしてもらえたので、「ちょっとフリーランスでやってみようかな」くらいの気持ちで始めました。万全の準備をしたわけでも、「なにがなんでも独立して成功してやる!」と意気込んでいたわけでもありません。

最初の頃は名刺すら持っていませんでした。それくらい気軽に独立しても、なんとかなるのです。私の周りを見ても、難しいことを考えず、軽いノリで独立した人のほうが意外に成功していたりします。

フリーランスになりたい」という強い気持ちを持っているなら、とりあえずなってみるのも手です。独立してからでもスキルを磨いたり、人脈を構築しても遅くはありません。

怖がっていてはいつまで経っても独立できませんから、どこかで思い切ってフリーランスになってしまうしかないのです。必要なのはスキルや人脈よりも、ちょっとした勇気や無鉄砲さと言えます。